創業134年、変わらぬ思い
明治23年創業以来、急がず、焦らず、手間を惜しまず、漬物作りを続けております。
おいしい代表的な地酒は冬、しかもおもに寒い地方の蔵元で仕込まれます。
それは低い温度のなかでゆっくり発酵が進み、味わい深く芳醇な「美し酒」が醸されるからにほかなりません。たむらやの漬物も基本的に「低温発酵」で、じっくり時間をかけてつくられますが、とくに寒い時期限定で低温管理を徹底し、ゆっくりと熟成させたみそ漬が「寒仕込」です。
四季の巡る日本の気候風土に即し、自然の力をいただいてつくられる「寒仕込」。その特色としてたむらやが自ら課した取り決めがあります。
ひとつは、国産野菜(大根・胡瓜・茄子・生姜)を原料とすること。
もうひとつは、合成保存料を一切使用しないことです。
たむらやの漬物は、一部国外の野菜および合成保存料を厳格な自社基準のもとに使用していますが、そのなかで「寒仕込」は、たむらやのモデルとして基本的な姿勢を打ち出しています。
「スピード時代のなか、ゆっくりくらいがちょうどいい」
「厳しい寒さの中でこそ、やさしく豊かな味はつくられる」
そんな思いも、「寒仕込」ならではの深い味わいの中に、ほのかに染み込んでいます。